竹富町(西表島) 自然環境保護条例(案)について

先日、特別希少野生動植物の選定種リスト案が公表されました。
昆虫類はタガメ・ヒメフチトリゲンゴロウ・リュウキュウヒメミズスマシ・ガムシの4種が選定候補になっていました。石垣島の保全種が昆虫のことがよく分からない素人によって安易に目に付きやすい種類ばかりが選定されたのとは違い、今回の西表島の選定には専門家の意見が強く反映されていることが分かります。さすがだなと感心しました。西表島には毎年複数回採集に出かけますが、以前に比べ水生昆虫の生活環境が著しく悪化してきていることは明白でした。以前はどんなところでライトトラップを行っても数頭の大型ゲンゴロウが飛来していましたが、近年はほとんど飛来がなくなりました。理由は明白で、近年西表島の平地がかなり開発されてきたことです。人口増加による宅地拡大、畑地拡大のための湿地埋め立ての増加、管理のための池や貯水池の周りのコンクリート化が大きく影響していると思います。石垣島のように何の対策もしないで規制だけ行うのではなく、西表島では選定された種がこれ以上減少しないように、減少した種が増えることが出来るような対策が行われることを期待しています。