イシガキフサヒゲカッコウムシ(Diplopherusa kitamurai Nakane, 1989)

イシガキフサヒゲカッコウムシ(Diplopherusa kitamurai Nakane, 1989)
イシガキフサヒゲカッコウムシ(Diplopherusa kitamurai Nakane, 1989)は典型的な性的二形(sexual dimorphism)を示す昆虫です。本種は形態的差異と体色差異の両方の性的二形を合わせ持っています。具体的には雄はその名の通り房髭の触角を持ち、雌はノーマルな触角をしています。そして体色は雌雄で全く異なるうえに、雌はアリバチ擬態のカラーを身にまとっています。ただ、私がフィールドで出会う数が1シーズンで20~30頭程度ですのであまり多い虫ではなく、図鑑等にも載っていません。本種が沢山生息する環境ではかなりの高確率でホソカッコウムシ(Cladiscus obeliscus Lewis, 1892)も観察することが出来ます。両種に共通するスリムな体型が同様の環境で上手く活動するポイントになっているようです。